Stoeger Automation社フロースクリューファスニングFSF締結技術

フロードリルスクリューによる締結 – マルチマテリアルの向け接合表面に傷をつけないで完璧に仕上げる革新的な締結方法

ドイツ・Stoeger(ストーガー)社はFDS技術を進化させ、フロースクリューファスニング Flow Screw Fastening (FSF)締結システムを開発。
同社では、FSF向けスクリュードライビングシステム、自動供給システムと、ネジ締めプロセス全体を制御しデータ化する制御ユニットを含めたFDSプロセスユニットを製造。

フロードリルスクリュー(FDS)による締結は、近年需要が拡大しております異材接合における革新的な技術です。FDSのねじは、ワークに高速回転でねじ込まれてながら、フロードリルファンネル部を自己形成した後、ねじ自体を切っていきます。

ストーガー社の開発したFDS改良型のFSFシステムは、ロボットシステムの使用にも最適であり、マニュアル工具を一切使用せずに素早いビット交換とフィードアームのアンクランプと取り外しが自動でできるため、自動化された生産プロセスで非常に有効です。

Stoeger社のフロードリルスクリューの最新の機能である角度オフセット補正は、バッテリーケースの表面が損傷した場合に発生しうる腐食を回避することが可能であるため、EVにおけるバッテリーケースをねじ止めする際に最適です。

FDSプロセスでは最大 4,000 N という巨大な押付力が発生するため、従来のスクリュードライバシステムでねじ締めすると、生じる反力によりロボットがねじ締めとは反対に押し上げられてしまいます。これにより、締結軸が変位してダウンホルダーが移動し、押し当てられている板金表面の押さえが横にずれて表面を傷付ける原因となります。
ストーガー社のFSFシステムでは、この問題に対して、特許出願中のアングル(角度)オフセット補正により、表面でのスリップを軽減し傷を防止します。これは特にバッテリーケースなどで表面被覆の傷・ダメージによる腐食を防止するためのソリューションとなります。

一般的なFDS向けの従来の締結システムでは、ロボットのたわみを可能な限り低く保ち、押し込みを最小限に抑えるために、可搬重量 360 kg 以上のロボットが使用されています。

ここで、Stoeger社開発の角度オフセット補正を備えたFSFシステムを使用することで、ロボット可搬重量が大幅に低くしたロボットを使用でき、システムのコストを大幅に削減することができます。

ストーガー社のFSFシステムについては、弊社イリスへお気軽にご相談ください。